楽器大好き、特に民族楽器大好きでシタール、タブラ、バラライカ、ジャンベもカリンバもなんでもござれ、みたいな人々のコレクションに二胡を加えたいなら答は簡単。
「一番安いの」
二胡は通常錦蛇(ニシキヘビ)の皮が張られているのだが、一番安いのはヘビ皮でなく豚革に蛇模様がプリントされているもののことが多い。なんでわざわざそんな模様をプリントするのか、と思うがそういう物らしい。
しかし豚革だと豚革の音しかしない。
なぜ二胡があのような音がするかというとひとつひとつが細胞のように区切られたウロコそれぞれの震動とそれらが一体となった革の震動が相俟っているからだ、と言われているが、それはそうかも、と納得するのは豚二胡を弾いたとき、と申せばだいたい想像はつくだろう。
豚じゃあの音は難しいので「そんなことは気にしない、どうせちょっと弾いてみたいだけだし」という人にしか勧めない。
やっぱ蛇じゃなきゃイヤ、という人への答も簡単。
「一番安いヘビ皮の」
安いヘビ皮はウロコひとつひとつが小さく、また処理が甘いのでガサガサしていて、言わばウナギの蒲焼きの焼けすぎたシッポの方みたいにカピカピしていてしかも薄い。それでも一応ヘビ皮でワシントン条約に抵触していないモノだけが日本に輸入される。
いずれにせよ安い物には安いなりの問題がいろいろあるのは覚悟しておく必要があるだろう。
でもちょっと弾いてみたい、飽きたら押し入れかヤフオク行き、てのならそういったもので充分だと思う。